二つに一つの道を
選ばなければならない

 
これは、1967年頃米国フィラデルフィア郊外のとある飲み屋のバンドマスターが演奏の合間に話してくれた小話である。
アメリカの男性は、18歳になると二つに一つの道を選ばなければなりません。すなわち、大学に進学するか、軍隊に入隊するかです。
大学に進学すればまだ良いのですが、軍隊に入ると、そこでまた二つに一つの道を選ばなければなりません。すなわち、本国に残るか、敵国の前線に行くかです。
本国に残ればまだ良いのですが、前線に行くと、そこでまた二つに一つの道を選ばなければなりません。すなわち、敵兵に捕まって捕虜になるか、流れ弾に当たって戦死するかです。
捕虜になればまだ良いのですが、戦死すると、そこでまた二つに一つの道を選ばなければなりません。すなわち、天国に行くか、地獄に行くかです。
天国に行けばまだ良いのですが、地獄に行くと、そこでまた二つに一つの道を選ばなければなりません。すなわち、賽の河原の石ころになるか、針の山の木になるかです。
石ころになればまだ良いのですが、針の木になると、そこでまた二つに一つの道を選ばなければなりません。すなわち、暖炉の薪になるか、漉かれて紙になるかです。
薪になればまだ良いのですが、紙になると、そこでまた二つに一つの道を選ばなければなりません。すなわち、新聞紙になるか、トイレットペーパーになるかです。
新聞紙になればまだ良いのですが、トイレットペーパーになると、そこでまた二つに一つの道を選ばなければなりません。すなわち、男子用トイレに行くか、女子用トイレに行くかです。
男子用トイレに行けばまだ良いのですが、女子用トイレに行くと、そこでまた二つに一つの道を選ばなければなりません。
すなわち、 前か 、 後か 、です。

 

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