サントリーニ島と出エジプト記 エーゲ海の真ん中にリング状の形をした「サントリーニ」という島がある。 今は、島のカルデラの斜面に立ち並んでいる青い屋根と白壁のホテルが人気の観光地として有名であるが、この島は紀元前の大昔島の中央の火山が爆発してマグマを噴き上げ、中が空洞となって崩壊して出来た島である。 火山が爆発した時期は 、火山灰の下から見つかった一軒の家の木材から年代推定した結果、紀元前1400年頃であることが判った。 さらに、エーゲ海に面するウガリト(今のシリア)に残っている記述では、紀元前1360年頃に大津波がやってきて、ウガリトの港が徹底的に破壊されて、以後港としては使い物にならなくなったという記述がある。このことから、サントリーニ島の爆発は紀元前1360年頃と推定される。 一方、同じくエーゲ海に面するエジプトからモーゼが脱出した「出エジプト」の時期を深層心理学者のジグモント・フロイトは紀元前1360年頃ではないかと主張している。 そうなると、サントリーニ島の爆発とモーゼの「出エジプト」とが同じ時期であったことになる。 モーゼが率いるユダヤ人たちが海を渡ろうとしたときにサントリーニ島の爆発・陥没によって最初にやってきた引き波によって潮が引き、モーゼたちが渡った後、モーゼたちを追って来たエジプトの王様の軍隊が海を渡ろうとしたときに返しの押し波がやってきて王様の軍隊を呑み込んだという仮説が成り立つのである。
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