水上温泉仙寿庵 ( 2 )

 

食事は夕食も朝食も食事処の「乍(ながら)茶屋」で頂きます。

場所はロビーの直ぐ隣で、客室の方から曲面廊下をロビーの方に向かい、突き当たって左側です。

突き当たって右に曲がるとロビーです。(夕食のときは、係りの人が案内してくれます。)

「乍茶屋」の前に立つと組子障子が自動的に開いて、照明を抑えた幻想的な雰囲気の鉤型に曲がるアプローチが期待感を否応無しに膨らませます。

自動的と言えば、この宿の大浴場と共同トイレの照明は人が近づくと自動的に点灯します。

エネルギーの節約にもなるし、スイッチを一々押さなくて良いので楽です。

食事の部屋は「寿雪」で、24畳の広い和室に4人だけという贅沢さです。

係りの人の話では、この部屋が個室の中では最も広い部屋だそうです。

部屋の奥は床から天井までガラス張りになっていて、日本庭園の中庭が望めます。

この中庭は夜はライトアップされて、食事の雰囲気を盛り上げてくれます。

部屋の左手には幅が7〜8mはあろうかと思われる巨大な床の間が配置されています。

この床の間には掛け軸は無く、素材も金属の板と大理石という近代的な床の間となっています。

配席は二人ずつ向き合わせで、その間隔が2mも空いているため、さしつさされつの食事を愉しむ向きには合いません。(お膳をくっつければ良いのでしょうけど。)

夕食の献立は2ヶ月毎に変わるそうです。この日の内容は、

薬 酒    薬草酒(せんぶりが入っていて苦い)

箸 付    抹茶クリーム豆腐 キャビア 美味汁

吸 物    焼目鱧 蓮餅 冬瓜 梅しずく 青柚子

割 鮮    鱈場蟹 雪魚 鱸(すずき) 床節 鯒(こち) 花丸胡瓜 紫芽 山葵

八 寸    雅鮎酢焚き 蝶々丸十 桜桃チーズ 粽寿し 鰻八幡巻 蚕豆青煮

鉢 肴    天子(塩焼 あるいは 田楽焼)・・・(どちらも美味)

蓋 物    小芋含煮 南瓜レモン煮 独活梅香煮 百合根 ミニ陸蓮根 木の芽

強 肴    蓴菜ビジノワーズ 生湯葉蕗味噌ブルーチーズ クルトン 青〆

賛り鉢    牛肉野菜巻 刻み野菜 胡麻橙酢

冷 物    無花果甲州煮

油 皿    蓮根水車揚げ 唐傘海老 菖蒲長茄子 蓼の葉薄衣 山椒塩

止 椀    ちぎりっこ 香の物 豌豆御飯

デザート   ブルーベリームース

        笹舟白玉団子

        木苺 パパイヤ

        アングレーズソース

となっていますが、いずれの料理も手の込んだ演出された創作料理で、目と舌と頭を同時に愉しませてくれるものでした。

冷酒は佐渡の「北雪」が淡白な料理に良く合いました。

また、ワインも適切に管理されており、美味しく頂きました。

 

部屋には夜食として蒸かしじゃがいもと冷たいミニトマトが用意されていましたが、これは翌日朝食前に頂きました。

 

朝食前に、曲面廊下の途中から履物を履き替えて、庭を横切って読書ルームを覗いてみました。

庭には、こでまりとあやめが真っ盛りでした。やまぶきは開花後の花弁が残っている状態でした。

読書ルームの中は、早朝だったためか暖炉の火も消えていて肌寒く、早々に退散しました。

読書ルームの裏が谷川渓谷になっていて、渓谷まで降りて行けます。

ここは格好の散策コースです。

 

朝食は8時半から夕食と同じ部屋で出されました。内容は、

ジュース(りんご あるいは ブルーベリー)

蒟蒻刺身

黒豆のざる豆腐

温泉玉子

蓋物(野菜煮物)

焼魚(鮎 あるいは 鯵の開き)

野菜サラダ

ペラペラうどんの鍋(これは余分)

香の物

味噌汁

おかゆ あるいは 御飯

となっていて、特に鮎の塩焼きが絶品でした。

また、ボリュームも丁度良い量でした。

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