伊香保温泉(12)

 

風呂から上がって部屋に帰ってみると、他の者たちは風呂に行っているらしく部屋は空っぽでした。

ともかく帰り仕度を始めようと思い、忘れないうちに冷蔵庫に入れておいた昨晩の日本酒の残りと孫のジュースの飲み残しを取り出そうと冷蔵庫の扉を開けようとしたが、鍵が掛かっていてビクともしません。

冷蔵庫の上を見ると、<朝6時に冷蔵庫に自動的に鍵が掛かります。>と注意書きがありました。自動清算をするための処置のようです。

「しかたがない、フロントに行って冷蔵庫を開けてくれるよう頼んで来よう」と部屋の外に出ました。部屋のドアが閉まる直前に「アッ、鍵が!」と気付きましたが、時すでに遅し。ドアは無情な音とともに閉まってしまいました。鍵は部屋の中の鍵立に刺したままです。

ともかくフロントに行って訳を話して冷蔵庫の鍵を開けてもらい、係の方に部屋まで来てもらってマスターキーで部屋のドアを開けてもらうことになりました。

 

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