種田山頭火の七戒

山頭火は、『酒は味わうべきもので、うまい酒を飲むべし』、と己に「七戒」を課していた。

一、焼酎(火酒類)を飲まないこと
一、冷酒を呷らないこと
一、適量として三合以上飲まないこと
一、落ちついてしづかに、温めた醇良酒を小さな酒盃で飲むこと
一、微酔で止めて泥酔を避けること
一、気持の良い酒であること、おのづから酔ふ酒であること
一、後に残るやうな酒は飲まないこと

しかし、幼い頃に母を、成人後に父を、そして弟まで自殺により失った山頭火は、その寂しさに、つい深酒をしてしまうことが多かった。

酔へばあさましく 酔はねばさびしく   山頭火

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