種田山頭火の生涯

明治 15 ( 1882 )年に防府に生まれた種田山頭火は、自由律俳句の代表的俳人である。

ふるさとで俳句に触れた山頭火は、自由律俳句という、五・七・五にこだわらない自由なリズムの俳句を作るようになった。

経営していた酒造場の倒産と一家離散、離婚、出家などを経て、大正 15 年に放浪の旅に出る。

句友に支えられながら、漂泊の旅と一時の定住を繰り返した山頭火は、昭和 15 年、松山に構えた庵で 59 年の人生を終えた。

山頭火は生涯を振り返り、晩年の日記に

『無駄に無駄を重ねたやうな一生だつた、それに酒をたえず
注いで、そこから句が生まれたやうな一生だつた

と記している。

旅と句と酒に生きた山頭火が、全国のあちこちで作った俳句は、今も、人々を魅了し続けている。

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