〜〜三千世界の鴉(カラス)を殺し ぬしと添い寝がしてみたい〜〜

これは幕末の志士、高杉晋作の手によるとされる都都逸で、晋作が「おうの」を側に侍らせて 組み立て式の三味線を鳴らしながら良く唄ったそうである。
「鴉は朝早くから鳴いて安眠を邪魔するので、そんな害獣を排除した上でゆっくり惰眠を貪りたい」 というのは誤訳で、本当の意味は、
「今まで数限りない男と本命の起請文を書いてきたあたし(=遊女)が貴方(=ぬし)と寝ることで、 世界中の鴉が死んでしまうことになってしまおうとも、それでも今だけは貴方と一緒に朝まで寝ていたい」
という相当に情熱的な唄なのだ。
(起請文に書いた誓いを破ると神の使いの鴉が3羽死ぬと言われていた。)

 

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