元東京国立博物館美術課長で日本の古筆学研究の第一人者として知られます小松茂美先生が高杉晋作の直筆と鑑定された書画。
激動の中、一服の茶で至福のひととき〜高杉晋作が芸者描き、川柳つづる
〜東行(とうぎょう) 當(あ)てにした客はまだ来じ 郭公(ほととぎす)
高杉晋作が「東行」と名乗り始めた時期は、奇兵隊を組織した25歳(1863年)で、書かれた年代は63年〜67年の間。
こちらの直筆書画は、晋作が自分の帰りを待ちわびる愛人「おうの」を想い、即興で筆を執ったものです。
晋作は「おうの」に、自作の茶杓 銘「梅處」を贈っています。
そうしたことから、「おうの」と「茶碗」を描いたようです。
激動時代の中、一服の茶で、晋作が「おうの」と至福のひとときを過ごした様子が伺えます。
晋作の死後、「おうの」は「梅処尼」と名乗る尼になりますが、晋作自作の茶杓の銘から「梅処」の名から来ております。
〜三輪清雅堂HPより〜