種田山頭火の句集 (俳句をクリックして解説へ)
分け入っても分け入っても青い山
しぐるるや人のなさけに涙ぐむ
あるけばきんぽうげ すわればきんぽうげ
ここまで来しを水飲んで去る
死ねない手がふる 鈴をふる
まっすぐな道でさみしい
どうしやうもないわたしが歩いてゐる
濁れる水の流れつつ澄む
窓あけて窓いっぱいの春
ごろりと草にふんどしかわいた
いつも一人で赤とんぼ
いつでも死ねる草が咲いたり実つたり
なければないでさくら咲きさくら散る
生死の中の雪ふりしきる
うどん供へて母よわたくしもいただきまする
もりもり盛りあがる雲へあゆむ
戻る